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更新日:
2015年4月9日
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◎センダスト(Sendust)(2015年4月30日)
1932年に、東北大学金属材料研究所の増本量博士らが発明した金属材料です。ケイ素9.5%、アルミニウム5.5%を含む鉄合金で、高透磁率を持つ磁性材料です。
パーマロイに匹敵する高い透磁率を持ち、また飽和磁束密度も高いです。非常に硬くてもろく、鍛造や圧延などの加工はできませんが、粉砕して粉末にすることは容易です。
飽和磁束密度と透磁率が高く、鉄損が小さく、耐摩耗性に優れていることから、粉にして圧し固めて同調コイルなどの磁心として使われてきました。
最近では、磁気ヘッド材料としての用途が増えているようです。これは、オーディオ用の磁気テープに保磁力の高い磁性粉(メタル)が用いられるようになってきたことから耐摩耗性に優れ、パーマロイよりも高い飽和磁束密度をもつ磁心材料が必要になってきたためだそうです。オーディオ、ビデオ用のほか、デジタル・ヘッド用として非常に優れた材料として認められています。
磁気ヘッドは、通常、鍛造したものを切削して作られていますが、センダストに合金元素を添加した圧延可能な合金が開発されたため、溶融状態から超急冷によって薄板を作って磁気ヘッドにする方法が採用されています。
合金の名称は仙台(Sendai)で発明されたこと、および圧粉磁心(Dust Core)用材料として用いられたことからきているという説と、粉(Dust)にしやすいことから付けられたという説があるようです。
センダスト粉は、日本アトマイズ加工株式会社が製造しています。
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