オリーブ牛の話

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更新日:
 2018年1月27日




◎オリーブ牛(香川県)(2018年1月27日)
 オリーブ牛は、讃岐牛の中でも讃岐牛銘柄推進協議会が定めるオリーブ飼料を、定められた期間に定められた量を与えて育てた黒毛和牛です。さっぱりした脂で食べやすいのが特徴だそうです。
 もともと日本でオリーブの栽培は、1908年(明治41年)に当時の農商務省がアメリカ産オリーブの試験栽培を開始したのが始まりです。この時、栽培地として香川、三重、鹿児島の3県が指定されました。その中で、香川県の小豆島のみが栽培に成功し、1911年(明治44年)に74kgの実を収穫することができました。それ以降、小豆島は「日本オリーブ栽培発祥の地」として知られており、香川県はオリーブを県木とし、その栽培を支援しています。このオリーブを讃岐牛に与えることによって、香川だけの味を作ろうとしたことから「オリーブ牛」が誕生したそうです。オリーブオイルを搾油した後の果実は、そのままでは牛は食べないのですが、乾燥させるとオリーブの糖分がカラメル風の香りを生み、牛の飼料として利用できるようになったそうです。
 肉牛は通常、生後約27ヶ月〜30ヶ月で出荷しますが、オリーブ牛は出荷の2ヶ月前からオリーブ採油後の果実を加えた飼料を毎日、与えます。オリーブにはオレイン酸が多く含まれており、多いほど、肉の美味しさや風味が良くなるといわれているそうです。
 讃岐牛銘柄推進協議会長の合田政光氏によると「オリーブ飼料はオリーブ採油後の果実を乾燥させ、渋みを抜いたもので、この餌を与えると牛の食いつきが良く、体も大きくなり、毛に艶が出て味や品質が上がる」とのことです。実際にオリーブ牛のオレイン酸含有量を測定した結果、他のブランド和牛よりも約10%高い数値が出たそうです。
 オリーブ牛の特徴はコクがあり、さっぱりしていて柔らかいことだそうです。その美味しさの秘密はオリーブに豊富に含まれる「オレイン酸」と「抗酸化成分」だといわれています。オリーブに豊富に含まれるオレイン酸により旨味が増し、抗酸化成分により柔らかくなるそうです。
 オリーブ牛はドリップ(肉汁)が少なく、脂がさっぱりしていて後味があっさりしているため、旨みを閉じ込めるような調理法がおすすめだそうです。赤身は和牛本来の味がしっかりとした柔らかな食感だそうです。通常の肉料理のほか、ローストビーフやサラダなどに活用することで、オリーブ牛の特徴が引き出されるそうです。



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