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更新日:
2008年6月28日
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ALP(Alkaline phosphatase)
ALP(アルカリフォスファターゼ)とは、リン酸化合物を加水分解する酵素でPH10前後のアルカリ側で作用するので、この名前がついています。
ALPは身体の殆どの臓器に含まれていますが、主に肝(毛細胆管)、骨、胎盤、小腸(粘膜)に多く、身体のどこかに異常があれば、血液中にもれてきます。血清中のALPは、正常では肝由来のもので、その他、骨由来のものが存在します。
・臨床的意義
通常ALPは、胆道系の疾患に際して上昇がみられ、検査されます。特に、肝外胆管(総胆管)への胆汁の流出が障害される時に上昇が顕著となります。これは胆汁のうっ滞により、肝細胞の生合成がさかんになるためです。
ALPには、働きが同じで形の違う6種類のアイソザイムが存在し、ALPの上昇がみられる場合は、診断の手がかりととして検査します。
ALP1,2 − 肝臓
ALP 3 − 骨
ALP 4 − 胎盤、悪性腫瘍の一部
ALP 5 − 小腸
ALP 6 − 肝臓、骨に由来
・基準値
100−300 IU/L
・測定法
血清中のALPはMgの存在下で、基質p−ニトロフェニルリン酸を生成します。このp−ニトロフェノールの吸光度上昇(生成速度)を測定し、ALPの活性値を求めます。
※ その他p−ニトロフェニリン等を基質に使って測定します。
・異常値
1)高値
急性肝炎、慢性肝炎、肝硬変、肝細胞癌、肝うっ血、閉塞性黄疸、脂肪肝、ベージェット病、骨肉腫、くる病、悪性腫瘍、甲状腺機能亢進症、慢性腎不全、尿毒症
2)低値
先天性Pypophoshatasia、甲状腺機能低下症、前立腺肥大
・その他
ALPの測定値は、いろいろな要因で生理的変動をみます。
a) 年齢で見た場合
骨の新生状態と相関します。小児は成人よりも高く、骨の成長が止まると成人の値になります。
b) 性別で見た場合
男性は女性よりも高い値です。女性の場合は、妊娠後期になると胎盤のALPが血中に出てくるため、2〜3倍の値になります。
c) 血液型で見た場合
O型、B型は食事により小腸由来のALPが検出されるので、やや高値になります。
d) その他
検査の数時間前に脂肪分を摂取すると、やや高い値になります。また、薬剤の影響(サリチル酸、サイアザイド系利尿剤、バルビタール系睡眠剤)なども変動の要因となります。
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