血圧(blood pressure)

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更新日:
 2008年6月28日



◎血圧(blood pressure)
 血圧とは、動脈にかかる血液の圧力のことです。全身にくまなく血液を送り出すために、動脈には常に圧力がかかっています。
 日本高血圧学会の高血圧治療ガイドラインでは、血圧値に基づいて至適血圧、正常血圧、正常高値血圧、高血圧に分類されており、収縮期血圧140mmHg以上または拡張期血圧90mmHg以上を高血圧と定義しています。
 収縮期血圧は20mmHg、拡張期血圧は10mmHgずつ上昇するに従い軽症、中等症、重症に分けられています。
 血圧値は、心臓の拍動とともに変化します。心臓が収縮したときの値を「収縮期血圧」または「最高血圧」といい、心臓が拡張したときの値を「拡張期血圧」または「最低血圧」といいます。単位は、水銀柱の高さ(mmHg)で表されます。

・成人における血圧の分類

分類 収縮期血圧 拡張期血圧
(mmHg) (mmHg)
 至適血圧 <120 かつ <80
 正常血圧 <130 かつ <85
 正常高値血圧 130〜139 または 85〜89
 軽症高血圧 140〜159 または 90〜99
 中等症高血圧 160〜179 または 100〜109
 重症高血圧 ≧180 または ≧110
 収縮期高血圧 ≧140 かつ <90

 ※ 収縮期血圧と拡張期血圧が異なる分類に属する場合には、高いほうの分類に組み入れる。

・高血圧の原因
 高血圧になりやすい遺伝的な体質に加えて、塩分のとりすぎ、肥満、喫煙、ストレスなども高血圧になる危険性を高めると考えられます。そのほかに、腎臓の障害などが原因で起こる場合もあります。

・高血圧の症状
 一般に、本態性高血圧には症状がありません。高血圧がサイレント・キラー(静かな殺し屋)と呼ばれているのはこのためです。本態性高血圧の患者にしばしばみられる肩こり、めまい、動悸などは動脈硬化、四十肩、変形性関節症など高血圧以外の原因による症状です。

・軽症〜中等症の本態性高血圧
 一般に本態性高血圧では、症状が出ません。高血圧の患者はしばしば肩こり、めまい、動悸などを訴えますが、これは一般に高血圧による症状ではありません。患者が同時に持っている動脈硬化症や四十肩などによるものと考えられます。
 本態性高血圧は、早く治療しなければならない病気でありながら放置されがちなのはそのためです。

・重症の本態性高血圧
 本態性高血圧でも、かなりの高血圧が急に起こってきた場合は頭痛やめまいを訴えることがあります。また、脳・心臓・腎臓などに障害が起こってくると、めまい、息切れ、むくみなどの症状が出るようになり、さらに進んで脳卒中・心筋梗塞などの合併症が起こるようになると、はっきりした症状が出てきます。
 高血圧が続くと、体の各臓器の血管がもろくなり、動脈硬化が進みます。その結果、脳卒中や心筋梗塞、心不全、腎不全などが起こりやすくなります。


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