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更新日:
2008年6月28日
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◎ヘモグロビン(hemoglobin)
ヘモグロビンは、赤血球の中に多く含まれている成分で、“血色素”とも呼ばれています。ヘモグロビンは、ヘムという鉄分と、アミノ酸からなるグロビンが結合した蛋白質です。
血液中のヘモグロビンの大部分は、オキシヘモグロビン(HbO2)で、他に還元型、メト型、一酸化ヘモグロビンがあります。
ヘモグロビンの主な働きは、肺で酸素と結びつき、末梢の組織へ運搬すること、また組織から二酸化炭素と水素イオンを受け取り、肺へ運搬することです。
血液は、ヘモグロビンが酸素と結びつくと鮮やかな赤色ですが、酸素を放し、二酸化炭素と結びつくと紫色がかった赤色にかわります。
血液中に含まれているヘモグロビンの量を測定して、貧血や多血症の有無を調べます。
・測定法
血液を専用の試薬で一定の割合に希釈し、反応後、540nmの波長で比色測定し、血液100ml中に含まれるヘモグロビン量を算定します。
使用する試薬の違いで、反応後測定するヘモグロビンの種類が変わります。いずれも一長一短がありますが、自動血球計数器で測定する場合も、これらと同じ原理が利用されています。
・基準値
年齢と性別による差は、赤血球数と同様、かなりあります。
成人男子:13〜17 g/dl
成人女子:12〜15 g/dl
また高所居住者は、平地居住者より、ヘモグロビン値は高く、妊娠末期や高齢者は、やや低くなることがあります。
・異常値
1)減少
男女を問わず、ヘモグロビン濃度が10 g/dl以下の場合は、中等度〜強度の貧血と診断されます。貧血の種類は様々ですが、その成因も幾つか考えられます。
・主に赤血球の産生がうまくいかない場合
・赤血球の寿命が普通より短い場合
・出血をして大量の血液を失った場合
赤血球の産生がうまくいかずにおこる貧血の代表は、鉄材不足による鉄欠乏性貧血で、日本では最も頻度が高く、鉄剤の経口投与で比較的容易に改善されます。
貧血以外では、体を循環する水分量が増加する水欠症でも、ヘモグロビンは低下します。
2)増加
遺伝子の突然変異で作られた異常ヘモグロビンにより発症する多血症や、脱水状態で、ヘモグロビン濃度が増加します。
・その他
ヘモグロビンが運んでくる“酸素”で、細胞は生き生き活動しています。
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