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更新日:
2008年6月28日
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◎白血球(leukocyte)
“白血球”という呼び名は、たくさん集めると白く見えるところから付けられた名前で、数種類の血球の総称です。
白血球と呼ばれる血球には、好中球、リンパ球、好酸球、好塩基球、単球などがあり、それぞれが違った生体防御の役割をはたしています。
好中球や単球は‘貪食能’があります。病原体が体に侵入してくると、まるでアメ−バ−のように偽足を出して活発に前進し、毛細血管壁の隙間を通って組織中に湧出して病原体と戦います。傷ついた好中球や侵入者は主に単球が溶解処理します。
白血球の細胞質にある顆粒は、中に含まれている酵素によって侵入者を分解、消化、殺菌したりアレルギ−反応にも関与します。
リンパ球は‘免疫能’があります。侵入者の情報を覚えていて、再び侵入があると直接攻撃したり抗体を産生して好中球や単球を助けます。
・測定法
血液を一定の割合に希釈し 溶血剤によりすべての赤血球を溶血させて一定量の中の白血球数を求めます。
他の血球計数と同様、視算による方法と自動血球計数器による方法があります。
最近では白血球の数を数えるだけでなくその種類を同時に分類することができる自動血球計数器も普及しています。
・基準値
白血球数は年齢によって異なりますが、性差は認められません。一般に小児は高く、15歳以上では4000〜9000/μlが一般的な値とされています。激しい運動や、ストレスでも一過性に増加する場合があります。
・異常値
1)減少
病的に骨髄の働きが低下した時や、薬剤の副作用により骨髄の機能障害が起こると、末梢血液中の白血球数が減少する場合があります。
寿命のきた白血球を壊す脾臓の働きが異常に高まった場合があります。
白血球が減少すると、感染に対する抵抗性が弱くなり、病原体に感染しやすくなります。
2)増加
体に感染や炎症が起こると、生体防御のため、骨髄では白血球が盛んに作られます。そのため、時には幼若な白血球が末梢血液中に出現することもあります。この時の増減の主役は主に好中球です。
寄生虫感染症やアレルギ−性疾患では、好酸球が増加します。
白血病などのがんで骨髄中の異常増殖が起こると、爆発的に末梢の白血球が増加することがあります。
・その他
白血球の検査は、数の増減の変化をみる以外に、含まれている個々の細胞の比率を調べる検査も大切です。
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