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更新日:
2010年1月17日
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南米出血熱:South American Hemorrhagic Fevers
南米出血熱は、アルゼンチン出血熱、ブラジル出血熱、ベネズエラ出血熱、ボリビア出血熱の総称です。特定の中南米地域でみられます。
1 病原体と感染経路
アレナウイルス科に属するウイルスによる感染症で、アルゼンチン出血熱はフニンウイルス、ブラジル出血熱はサビアウイルス、ベネズエラ出血熱はガナリトウイルス、ボリビア出血熱はマチュポウイルスによって引き起こされます。
ウイルスを保有しているげっ歯類の唾液、排泄物、血液などとの接触や排泄物に汚染された食物や食器、汚染された粉塵の吸入、患者との接触によって感染します。
2 症状
7日〜14日間の潜伏期の後、発熱、筋肉痛、悪寒、頭痛、眼球後部痛、嘔吐、めまいなどが出現します。重症の場合、出血しやすくなったり、ショックを起こしたりすることもあります。意識障害がみられることもあります。致死率は30%に上るとされています。
3 治療方法
特別な治療法はなく、症状に応じた対症療法が行われます。
4 予防方法
流行地では、げっ歯類の駆除など、衛生面に注意しましょう。(アルゼンチン出血熱は、現地で1991年に予防接種が導入され、年間の患者数は100人以下に減少しています。)
5 南米出血熱の分布地域
・アルゼンチン出血熱
アルゼンチンに限られます。そのほとんどが、コルドバ州、サンタフェ州、ブエノスアイレス州で発生しており、患者発生のピークは、夏の終わりから秋です。
・ブラジル出血熱
ブラジルに限られます。
・ベネズエラ出血熱
ベネズエラに限られます。1年間に50名前後の患者が発生し、約半数は12月〜1月に発生しています。
・ボリビア出血熱
ボリビアに限られます。特に、ボリビア北東部で春から夏にかけて発生します。
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