西ナイル熱のお話

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更新日:
 2008年6月28日






◎西ナイル熱(West Nile Fever)
 蚊を媒体とする感染症。このウィルスは過去アフリカ、東南アジア、中東でしか発症したことがなく、北半球での発生、流行は1999年が初めてだった。NY市周辺で7人が死亡、62人が重症となったが実際の感染者はかなり多いと思われる。昨年で絶滅している可能性もあるが、2000年2月にはNY市内でウィルスに感染したタカの死骸が発見され、昨年以上の流行も懸念されている。
 1999年のニューヨークでの流行では、約2000人が西ナイルウイルスに感染しましたが、脳炎を起こしたのは62人で、大部分の人は無症状か感冒様症状が見られるだけで回復しました。脳炎を起こした人の中で死亡例は7人ですべて高齢者でした。
西ナイルウイルスは、アジア、アフリカ、ヨーロッパにも存在する病気ですが、東アジアには存在しない病気です。

◎西ナイルウイルス
 フラビウイルス科フラビウイルス属に属します。日本脳炎ウイルスやセントルイス脳炎などに近いものです。鳥類(野生と飼育の両方)に感染しますが、時にヒトにも感染します。

・感染経路
 蚊に刺されることで感染します。

・潜伏期間
 感染してから、症状がでるまでの期間は、通常5〜15 日です。

・症状
 大部分の人は、症状がでないで自然に治りますが、症状がでた場合、急激に熱がでて、頭痛、背部痛、めまい、発汗、時に全身に発疹(約半数の症例で認められます)、リンパ節のはれ、扁桃の炎症もでることがあります。ほとんどの場合、症状がでてから3〜7日後に解熱し、短期間に回復します。しかし、下熱後、再び発熱することもあります。

・脳炎
 脳炎は高齢者にみられる事が多いです。ニューヨークで流行した脳炎では筋力低下が40%の患者にみられたことが特徴的です。治療法は、対症療法です。


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