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更新日:
 2009年1月2日





◎プール熱が大流行、2004年の1.7倍で最多に(2006年7月16日、日本経済新聞)
 乳幼児が主にかかり、発熱やのどの痛み、結膜炎が起きる咽頭結膜熱(プール熱)が大流行していることが、国立感染症研究所の15日までの全国まとめで分かった。
 定点となっている全国約3000カ所の小児科から報告された患者は、1月から6月下旬までで約4万1500人と、過去10年で最多だった2004年(約2万4000人)の1.7倍以上。
 実際の患者は定点報告数の10倍程度といい、感染研は「今が流行のピークで、最も感染しやすい。手洗いやうがいのほか、タオルやおもちゃといった物品の共用を避けるなど予防に努めて」と呼び掛けている。
 咽頭結膜熱はアデノウイルスが原因で、せきやくしゃみ、ドアの取っ手、手すりなどを介して感染する。プールを拠点として流行することもありプール熱とも呼ばれる。
 今年の定点1カ所当たりの平均報告人数は、大半の週で04年を上回り、最新の第26週(6月26日―7月2日)は1.28人。04年の同じ週は0.87人だった。〔共同〕

◎気をつけよう「プール熱」、夏本番を前に大流行(2004年7月4日、産経新聞)
・シャワーと洗眼徹底 普段からうがい、手洗いを
 プールで感染が広がる「プール熱」(咽頭(いんとう)結膜熱)の発症が過去最高を記録、夏本番を前に大流行していることが、厚生労働省の国立感染症研究所(感染研)の調査で分かった。発熱やのどの痛み、結膜充血の症状があり、患者の大半は幼児。流行は昨年末から続き、温水プールの普及やウイルス変異が増加の原因と考えられるというが、正確な原因は不明だ。ピークを迎える七−八月には、さらに感染拡大が予想され、感染研では「プールの水の適切な消毒と、症状があるときはプールに入らないように」と注意している。(将口泰浩)
 プール熱はアデノウイルスによる感染症で、潜伏期間は五−七日。高熱や頭痛、のどの痛み、結膜充血が三−五日間ほど続き、肺炎や脳炎を引き起こすこともある。免疫がない五歳以下の幼児が八割を占める。
 全国三千カ所の小児科医療機関からの報告(定点観測)によると、第二十五週(六月十四−二十日)の報告総数二千五百二十一人で、一機関あたり「0.83人」。都道府県別では、富山の「2.1人」を最高に、「1.8人」の宮崎、島根、石川などでも「1.5人」を超え、昭和六十二年の調査開始以来、過去最高。昨年と同様のペースで七−八月を迎えると、報告数が五千人を超し、ひとつの小児科医療機関で週に一・五人以上の患者が発症する大流行になる。
 プール熱は平成十一年から、小さな流行を繰り返し、例年は冬場に下火になるが、冬からの流行が収まらず、そのまま今年に引き継がれた。(1)ウイルスが変異して環境に適応(2)温水プールの普及でプールに入る機会が増加(3)免疫が変化−などの原因が考えられるが、感染研感染情報センターの岡部信彦・センター長は「正確な原因はわからない」という。
 症状からインフルエンザと混同されやすいが、患者のノドの拭(ぬぐ)い液から検査する迅速診断キットの普及でアデノウイルス自体の検出が簡単にできるようになった。通常は唾液(だえき)からの飛沫(ひまつ)感染だが、プールの汚染された水から結膜への直接侵入や同じタオルを使用することでも感染が広がる。幼児は遊ぶうちに密接に接触して感染することが多い。
 目薬や解熱剤など対症療法しかないが後遺症はほとんどない。学校保健法では結核、はしかと同じ第二種伝染病で、症状が消えてから二日間は出席停止となる。発熱時、ウイルス排出量が最大になるが、回復後も二−四週間は便からの感染が続くため、プールに入る前にしっかりとシャワーを浴びる必要がある。
 プールを介しての流行は、(1)プールの水の衛生管理の徹底(2)シャワーの励行(3)プール後の洗眼−が感染拡大を防ぐ。流行時にはプールを一時的に閉鎖する必要もある。
 岡部センター長は「今後はさらに増加が見込まれる。感染者との密接な接触を避けることで十分予防できる。幼児はうがいと石鹸(せっけん)での手洗いが有効だ」と呼びかけている。

【プール熱(咽頭結膜熱)】
 子供の代表的な急性感染症。51種類の型があるアデノウイルスにより、感染が広がる。特に7型は乳幼児や高齢者で呼吸器障害や細菌の重複感染など重篤な症状が出る。一度、感染すると、その型のアデノウイルスに対しては免疫ができるため、幼児の患者が多く、大人は少ない。




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