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更新日:
2008年6月28日
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シャボン玉のお話(2000年10月9日)
水の泡は、すぐにはじけるのに、シャボン玉は、しばらくはじけません。これは、石鹸や洗剤の界面活性成分が、水の分子を外側と内側からはさむ構造になっているからです。つまり、二重の膜の間に、水が閉じ込められている構造をしているのです。
この二重の膜に太陽光が当たると、外側の膜に当たって反射した光の波と、内側の膜に当たって反射した光の波とがぶつかりあいます。これを光の『干渉』といいます。反射した2つの光の波の波長が一致すれば、その光は強められます。
それが色になるのです。こうして、太陽光の7色のうちのいくつかの色が反射し、強められて、シャボン玉の外へ出て行きます。これが光の「干渉」による色です。
太陽光が、シャボン玉の膜の間に入る角度によって、干渉される光の色が変化します。角度が変われば、膜の間の光の道のりが長くなったり、短くなったりするためです。これによって色が変化します。
界面活性剤には、表面を膜面として保とうとし、はじけそうになっても、もとに戻そうする働きがあります。シャボン玉の膜は、一生懸命に弱いところを修復しようとして活性化しているので、膜の厚さが常に変化しています。そのため、この虹のような干渉色も、その厚さの変化によって動き、ゆれ動いたりして見えます。
実は、玉虫の羽の色も、光の干渉による色です。法隆寺の「玉虫厨子」が、いつまでも美しいのは、その色が色素によって見えるのではなく、光の干渉によって見えるからです。あてられる光の種類によっても、色合いは違ってきます。
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