ISOのお話
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更新日:
 2009年8月23日






◎ISOとは(2009年8月23日)

 ISOとはInternational Organization for Standardization(国際標準化機構)の略称です。本来ならば略称は「IOS」となるべきですが、「ISO」とされています。これは、ギリシャ語で「平等」を意味する「isos」という言葉から決められたそうです。
 電気分野を除く工業分野の国際的な標準である国際規格を策定するための民間の非政府組織です。本部はスイスのジュネーヴにあり、スイス民法による非営利法人です。1947年に設立され、2008年現在では147カ国の国家を代表する機関が会員となっています。
 ISOは、商品とサービスの国際的な交流を容易にし、知識、科学、技術、経済に関する活動において、国際的な協力を助長するため、国際的な規模の標準化と、これに関する諸活動の発展と促進を目的とした機関です。
 ISO規格は電気・電子工学を除いた全ての技術分野をカバーしています。比較的、名前を聞くことが多いISO9000やISO14000などは、これらの中の1部の規格です。
 ISO規格は結果を制御するのではなく、システムの過程をコントロールすることを意図しているため、国際システム規格と呼ばれています。
 「規格」と言う言葉からは、例えば「ネジの規格」のように、製品に求められる統一した規格(基準、仕様)などを思い浮かべてしまいますが、ISO規格は、そのような詳細を定めたものではありません。ISO規格には、組織が行うべき様々な事柄が『ISO要求事項』として書かれています。組織は、『要求事項』を理解した上で、自社の状況に合わせて『ISOマニュアル』を作ります。すなわち、ルールの詳細は自分で作るのです。
 そして、そのルールを「文書化(マニュアル化)」して、誰にでも分かるようにします。組織に属する人は、全て、このルールに従って行動します。また、そのルールが守られているかを確認します。さらに、ルールに問題があれば、改善をするシステムを構築しておきます。ISOは、このようなシステムを作ることを要求しています。
 これは、PDCAサイクル(継続的改善)と呼ばれるものです。

・P(PLAN)
 ルールを決め、マニュアルを作る(文書化する)。

・D(DO)
 ルールに従い、実行(運用)する。

・C(CHECK)
 ルールが守られているかチェックする。

・A:ACTION
 ルールをさらに良いものへと改善する。

 ISO規格に従ってルールを定め、実行していても、それが、自分で決めたルールで、実行しているかどうかのチェックも自分任せでは、誰も信用してくれません。そこで、ISOでは、第3者認証システムを導入しています。
 第3者とは、顧客(ユーザー)と供給者(企業)のどちらにも属さない立場の組織のことです。そのような立場にあって、実際にISO規格を実行しようとしている企業の運営状況を審査する組織が「審査機関」と呼ばれています。いずれかの規格を運用している企業は、この審査機関に審査を依頼し、適正な運用を証明してもらいます。審査機関はその証拠として証明書を発行します(これを認証といいます)。この証明書は通常6ヶ月ごとに繰り返される審査を受けて、維持することができます。



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