エメラルドのお話
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2008年5月10日




◎エメラルド(Emerald)
 5月の誕生石にされています。和名は、緑柱石です。ベリル鉱物の一種で、緑色のものを言います。ブルーからグリーニッシュブルーの色の物はアクアマリンと呼ばれます。
 結晶系は六方晶系で、化学式はBe3Al2(SiO3)6です。硬度は7.5〜8、比重は2.67〜2.75です。屈折率は、通常 1.577〜1.583で、複屈折率は0.005〜0.009でガラス状の光沢があります。
 内包物や傷があることが多いが、これは、逆に天然石の証拠です。特定の方向に力が加わると、スパッと割れる性質があるため、取り扱いには注意を要します。
 エメラルドは、ほとんど全ての場合、エンハンスメント(無色オイルによる含浸処理)が施されているため、注意事項がいくつかあります。
・水に絶対につけない。
・定期的に、メンテナンスが必要である。
・乾燥する場所(暖房、スポットライトが当たる所など)に保管しない。
・衝撃に弱いため、柔らかい布に包んで保管する。
・衝撃に弱いため、身に付けてスポーツをするなど、衝撃を与えない。
 この宝石は、素晴らしい宝石であるとともに、最も手のかかる宝石なのです。
 コロンビア、ザンビア、マダガスカルなどで産出します。コロンビアのムゾーは、最高品質のエメラルドが産出される鉱山として非常に有名です。一般的に、良質なコロンビア産と言えば、この鉱山産です。しかしながら、産出されるエメラルドのほとんどは、インクルージョンが多いものや、透明度が低いもの、色が悪いものなどです。また、コロンビア産エメラルドは、原石が綺麗な結晶をした六方柱形で産出される事が多いため、その特徴を生かし、目減りを最小限に抑えたエメラルドカットにされる事が多いことも特徴です。
 同じコロンビアで、ムゾー鉱山から東南東に160km位のところに位置したチボー鉱山でもエメラルドが産出します。こちらでは、ムゾー鉱山に比べて、青みの強い緑色を呈したエメラルドが多く産出されます。ムゾー産と比較すると、インクルージョンが少なく、透明度が高いのが特徴ですが、深い緑の色味を持っているエメラルドの産出は非常に少ないようです。また、ムゾー産同様、研磨に値する品質を持つ原石の産出は非常に少ないようです。
 ザンビア産のエメラルドの原石は、コロンビア産の六方柱形とは異なり、丸みを帯びたものが多いのが特徴で、その形を生かしたオーバルカットに研磨されます。



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