ジルコンのお話
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2008年5月10日



◎ジルコン(Zircon)
 12月の誕生石にされています。和名は風信子鉱(ふうしんしこう)です。ジルコンは、ジルコニウムのケイ酸塩鉱物です。結晶系は正方晶系で、化学式はZrSiO4です。硬度は7〜7.5、比重は4.7です。無色、白、灰、黄、淡紅色などを呈し、ガラス状ないしダイヤモンド光沢があります。
 世界中で産出しますが、宝石となる良質な結晶は、インドやスリランカなど、限られた地域で採取されています。天然のジルコンは、黄色、黄緑色、オレンジ色などの褐色系のものが多く、ジルコンという呼び名は、ペルシャ語の zar(金の意)とgon (色の意)に由来します。
 ジルコンの色は熱によって変化させることが可能です。加熱処理されたものが宝石として利用されています。無色透明になったジルコンがホワイト・ジルコン、青色になったものがブルー・ジルコン、そして、黄褐色になったものがヒアシンスです。色彩は、加熱時に結晶がさらされる空気の酸素濃度でコントロールすることが出来ます。
 ホワイト・ジルコンはよく輝くため、ダイヤモンドのイミテーションに使用されていました。しかし、方解石のように映像が二重に映る性質(複屈折)があるため、ダイヤモンドとの区別は容易です。その後、複屈折のないジルコン(キュービック・ジルコニア)が開発され、だまされた業者もいたようです。



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