焼き物のお話
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更新日:
 2008年6月28日






◎焼き物とは
 土で形を作り、熱を加えて焼き固めたものです。焼き物は錆びず、熱に強いことが主な特長ですが、装飾性が特に重んじられます。今日では、焼き物の総称として「陶磁器」と言う言葉を用い、陶磁器は土器、陶器、せっ器、磁器に分類されます。
 土器は、一般に無釉の焼き物で、1万年以上も前から作られていました。その後、素地の表面に釉薬(うわぐすり)をかけた焼き物(陶器)が作られ、さらに江戸時代の初めに磁器が作られるようになり、波佐見焼も誕生しました。

◎陶磁器(とうじき:ceramics, pottery)
 陶器、磁器、せっ器、ボーンチャイナなど、焼き物(土を焼いたもの)をひっくるめた総称。粘土に長石・石英などの粉末を混ぜて練り固め、成形、乾燥、焼成した製品の総称。素地(きじ)の状態、焼成温度などによって土器、陶器、せっ器、磁器に分けられ、後者ほど焼成温度が高い。

◎陶器(とうき:earthenware, china)
 陶器は、吸水性のある粘土から作られます。素地に吸水性があり、釉薬(うわぐすり)が施された焼き物のことを言います。陶器は多孔質素地のため、叩くと、ややにぶい音がします。陶器は、粘土を焼成して作られるため、土物と呼ばれます。
 陶器は、楽焼の類から硬質陶器まで非常に種類が多く、粗陶器と精陶器に大別されます。粗陶器は素地が有色で、不透光性です。精陶器は素地が白色、または淡黄色で、不透光性です。
 陶器の代表的なものは、信楽、備前、唐津、瀬戸、益子、萩、薩摩などが有名です。

◎磁器(じき:porcelain, china ware)
 磁器は、陶石と呼ばれる石の粉に、粘土や石英などを混ぜて作られます。主な成分は、ガラス質の石英や珪石です。素地が白く、透光性に優れ、吸水性はありません。また、素地が緻密なため、叩くと清い澄んだ音がします。磁器は薄手ですが、硬くて耐久性もあり、日常の器として最適です。磁器は、主に石を砕いて、それを水で溶き漉した物を脱水して原料とするため、石物と呼ばれます。
 一般的に、素焼(約900℃)をした後、呉須と呼ばれる下絵具で絵付を行い、施釉して本焼(約1,300℃)をします。
 磁器は、軟磁器と硬磁器に分類されます。さらに硬磁器は、焼く温度によって、低火度磁器(波佐見焼など)と高火度磁器(1,400〜1,500℃)に分けられます。
 磁器は中国で宋代末から発達し、日本では江戸初期に有田で焼き始められました。有田、京の楽焼などです。楽焼は、ふいごで燃焼温度を上げ、刀剣を作るように焼き上げます。利久が発案し、長次郎が作りました。
 磁器を焼く場合、陶磁器のように灰が掛かっては器が汚れるので、窯に入れる時、円い筒の中に器を入れ、直接、器に炎や灰、煙が掛からないようにしてから焼きます。
 このため、熱が器に伝わりにくくなるため、磁器の焼成温度は、陶器の焼成温度より200度くらい高い温度で焼く必要が有ります。

◎陶器と磁器の比較

陶器 磁器
原料 粘土を主原料とする。 粘土に石英や長石を砕いた粉を混ぜたものを原料とする。
焼成温度 1200℃くらいで焼く。 1300〜1400℃で焼く。
表面の性状 気孔がある。 原料の一部がガラスのように溶け、気孔をふさぐため、気孔はない。
吸水性 吸水性がある。 吸水性はない。
叩いた時の音 鈍い音。 澄んだ音。
厚さ 厚手。 薄手。
透光性 透光性がない。 透光性がある。

陶磁器の歴史 

陶器の種類 
 瀬戸、信楽、越前、丹波、備前、常滑を日本六古窯と言います。

九谷の歴史 


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