ワカメ、若布、和布、稚海藻、裙蔕菜
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更新日:
 2020年4月25日







◎ワカメ(2020年4月26日)
 ワカメ(若布、和布、稚海藻、裙蔕菜、学名:Undaria pinnatifida)は、褐藻綱コンブ目チガイソ科の海藻です。
 日本海側では北海道以南、太平洋岸では北海道南西部から九州にかけての海岸で低潮線付近から下に生育しています。ワカメは日本列島周辺などに自然分布していますが、他の地域では世界の侵略的外来種ワースト100(IUCN, 2000)で選定された種の1つになっています。日本や韓国など、本来の分布域(東アジア)からの移動した船のバラストタンクに注入されたバラスト水にワカメの遊走子が混入し、ニュージーランドやオーストラリア、ヨーロッパ諸国、アメリカ合衆国などの沿岸域に運ばれ、そこでバラスト水と一緒に放出されて増殖し、外来生物として問題になっているそうです。
 根状の部分で岩などに固着し、葉状部を水中に伸ばし、長さは2mに達します。葉状部の中心には主軸があり、それを中心に左右に広く大きく羽状に裂けます。広がった葉の基部には厚くなった葉状部が縮まり、折れ重なったような部分があります。これをメカブ(和布蕪)と呼びますが、これは生殖細胞が集まっている部分です。
 ワカメは世代交代を行ないます。一般に知られているワカメは胞子体(複相世代)であり、メカブで作られた遊走子から発芽した配偶体は、極小さいそうです。
 古くから日本人に親しまれてきた海藻であり、『万葉集』にも「和海藻(にぎめ)」として百首近く残されている。主に食用として用いられ、酢の物、汁物の具として使われたが、豊作祈願の神事などにも利用されていた。
 ワカメを食用にする習慣は日本と朝鮮半島にしかなく、日本や朝鮮半島と同じく海藻を食べる習慣がある中国でも食べる習慣がないそうです。しかしながら、近年は日本からの養殖技術の導入によって日本向けの輸出用に養殖されたワカメが中国国内市場にも出回り、中国国内でも食べられるようになってきたようです。
 朝鮮半島では日本以上にワカメを多く食べています。韓国では、国民一人あたりの年間ワカメ平均消費量が日本の3倍と言われているそうです。日本と異なり、韓国では天然ワカメと養殖ワカメに歴然としたブランド格差があり、天然ワカメは非常に貴重視され、高値で取引されています。天然ワカメが取れる磯や海域は畑や田と同じ不動産扱いされ、厳しい管理のもとで一族に代々相続されているそうです。また、韓国では誕生日にワカメのスープを飲む習慣があるそうです。
 主に塩漬けしたり、乾燥させたりして保存性を高めて商品化されています。使う時は水に漬け、塩抜きあるいは戻して用いられます。市販のワカメは緑色ですが、生きた状態では褐色で、湯通しすると緑色になります。
 ワカメは味噌汁などの汁物の具として、よく使われています。他にも酢の物、炒め物、サラダ、地域によっては天ぷら等、幅広く料理に利用されています。旨み成分を多く含み、また低カロリーであることから、ダイエット食品としても適しているそうです。ワカメに多く含まれる栄養素は食物繊維、アルギン酸、フコイダンなどで、血中コレステロール値を下げたり、動脈硬化や心筋梗塞を防ぐなどの効果があると言われています。ただ、栄養的価値は、それほど高くないそうです。




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