飛行機雲ができる原理

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更新日:
 2020年5月3日



◎飛行機雲ができる原理(2000年3月10日)
 飛行機雲とは、ジェット機が通った後にできる雲のようなものです。エンジンから出る排気ガス中の水分が冷やされ、小さな氷になって雲のように見えるものです。別名、「航跡雲(こうせきうん)」と呼ばれ、英語では「contrail(コントレイル)」と呼ばれます。
 また飛行機が飛ぶと、翼の後ろに空気の渦ができ、部分的に気圧が下がり、その結果、気温が下がるため氷ができやすい条件になります。氷点下十数度で、水分をたっぷり含んだ空気中を飛ぶ時に発生します。気温の関係から、高度6000m以上でないと氷になりません。
 氷の粒でできた飛行機雲は、空気が乾いている時は、すぐに周囲の空気と混ざって消えてしまいます。逆に飛行機雲がいつまでも消えないときは、上空の空気が湿っているということになります。
 このようなことから、「飛行機雲が長く出来ると雨が近い」や「飛行機雲がだんだん広がると、天気が崩れる」と言われます。低気圧が接近すると、地上よりも上空の高いところから湿った空気に覆われてきます。つまり、飛行機雲が長く残ると、その場所の湿度が高く、雨が近づいてきていると考えられます。
 一方、「飛行機雲がすぐに消えると晴れ」という話もあります。これは、高気圧に覆われて水蒸気も少なく、大気が安定していることから、晴天が続くと考えられるのです。
 また、エンジンの数によって飛行機雲ができる本数も変わります。例えば、ボーイング747型機なら4本、767型機であれば2本、エアバスA300なら2本の航跡が見えます。
 なお、飛行機雲が見えるようになったのは1960年頃からだそうです。このころからジェット機が高い高度を飛ぶようになったのだそうです。



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