富士山のお話
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更新日:
 2008年6月28日






 標高3776メートル、日本で最も高い山です。富士山は成層、円錐形の独立した火山で、美しい姿は日本の象徴、日本人の心のふるさとの山として親しまれ、1936年に特別名勝に指定されています。
 富士山は、今から2500万年前、古第三紀ころの造山活動によって富士山の原形となる小御岳(こみたけ)、続いて古富士火山が造られ、さらに1万年前ころ活発に続いた噴火活動によって溶岩、火山灰が積み重なり、今の美しい姿になったとされています。
 富士山は1707年、宝永4年に南斜面の中腹で大噴火して以後、火山活動は休止していますが、れっきとした活火山であることに変わりありません。

富士山のデータ
 高 さ :3775.63m(世界の火山中29番目、日本の最高峰)
 最高地点:剣ヶ峯三角点:北緯35度21分5秒、東経138度45分1秒
 体 積 :1412km3
      海水面〜1000m:1174km3
      1000m〜山頂:223km3
      2500m〜山頂:12km3
 年間雨量:約20億トン
 山の直径:東西39km、南北37km

宝永山
 富士山の南東の標高2702mの中腹にぽっかりあいた3つの火山口が宝永山です。宝永4年(1707年)11月23日午前10時ごろ大噴火を起こし、火山灰は東山麓の御殿場市から関東平野一円を埋め、大きな被害をもたらしました。
 大噴火の直前には、日本列島を襲った地震のなかでも最大級とされる宝永地震が発生し、東海地方から四国にかけて甚大な被害をもたらし、49日後には大噴火が起こりました。
この噴火のため、富士山の東にあった御殿場市や小山町などは家も田畑も厚い灰で埋め尽くされ火災も起きて村は壊滅的な被害を受け、富士山から100kmも離れた江戸も長い期間にわたって降り続いた火山灰に悩まされ続けたと伝えられています。

宝永遊歩道
 標高2400mの表富士宮口登山道の五合目駐車場からより登山道を登り、新六合目小屋を経て、宝永山の西火口壁を下り、カラマツ、ダケカンバの林を通って五合目駐車場に戻るおよそ1時間10分の家族向きの散策自然観察コースです。このコースは急な登りも少なく、荒々しい火口と広大な雲海、伊豆半島の眺望が楽しめ、新六合目小屋付近や、原生林の中にはフジハタザオ、コケモモなど高山植物の群落も観察できます。

富士山の湧水
 山頂に厚い雪をかぶった富士山は900平方kmという溶岩と火山灰でできた広い裾野をひろげ、山麓での年間降水量2000mmという雨を地下水として集め、富士山全体に降る雨の量は20億トンと推定されています。富士山は巨大な天然の貯水ダムで静岡県東部地域に大変な恵みを与え続けています。富士山から送り出され地下から湧き出す水の量は一日当たり460万トンと推定されています。

湧玉池
 富士山本宮浅間大社境内にある国の特別天然記念物の湧玉池は、1日の湧水量約16万トンで、神田川の水源となっています。神田川は、富士宮の市街部を流れ、鱒釣りなど市民いこいの場となっています。

白糸の滝
 高さ20m、幅200mの湾曲した大小無数の滝は、富士宮市北部の朝霧高原の一画にあります。この滝は本滝の一部を除いてすべて富士山の湧水が溶岩壁から湧き出ています。

猪之頭湧水群
 富士宮市の北部猪之頭地域では、富士山麓の溶岩層のすきまから良質な水が豊富に湧きでています。ここには48か所の水源があるといわれ、付近には県営富士養鱒場などの施設や陣馬の滝などの観光スポットがあります。

富士山頂
 標高3776mと日本一高い富士山の頂上には5000年前ころから繰り返し噴火したと考えられる直径約800mの噴火口が天に向かって開いています。富士山の頂上の最高峰は火口の西端、富士山気象レーダードームのある剣ケ峰です。富士山本宮浅間大社の奥宮のある頂上は三島岳、富士吉田側の頂上は久須志岳と呼ばれます。

御来光
 富士山の新七合目以上で見られます。日の出の時間は午前4時30分頃です。

影富士
 富士山が朝日や夕日を浴びて、富士山自身の姿(影)がすそ野にうつることを影富士といいます。

お鉢めぐり
 富士山頂の火山口の直径は約800m。火口壁の内側を回る内輪コースはお鉢めぐりと呼ばれています。一周約3km、所要時間は75分で日本最高所のトレッキングコースです。なお、火口外壁を回る外輪めぐりは大沢崩れなどで危険なため通行は禁止されています。

山頂の施設
 表富士宮口登山道の頂上終点には浅間大社の奥宮があるほか、宿泊、食事のできる山小屋富士館、銀明館があります。また、日本一高い山頂郵便局、電話局も7月10日から8月20日まで開局し、登頂記念スタンプなどのサービスも行われます。

山頂の平均気温(摂氏℃)
 5月:−3.7℃
 6月:−0.7℃
 7月:4.6℃
 8月:6.0℃
 9月:2.6℃
 10月:−3.6℃

これまでの記録
 山頂の最低気温:1981年2月27日:−38℃
 山頂の最大風速:1942年4月5日:72.5m/s(室戸台風)

体感温度
 肌で感じる温度は風速1mで1℃下がるとされています。富士宮市内で気温25℃の時、五合目では11℃、山頂では2℃となる計算です。

富士山測候所
 富士山の頂上、剣ケ峰に気象観測用レーダーが設置されたのは昭和39年です。直径5mの気象観測レーダーは直径9mのドームで覆われています。この巨大なレーダードームは昭和39年8月15日にヘリコプターによって釣り上げられ、設置されました。富士山レーダーは、地上のレーダーの2倍の距離、およそ500km離れた地域をカバーし、太平洋上の台風観測や中部地域の雨雲観測などに威力を発揮しています。富士山頂測候所には一年を通じて観測員が常駐し、観測結果を刻々と東京にある気象庁に送り続けています。

大沢くずれ
 富士山には富士宮市側の大沢崩れと山梨県側の吉田大沢という2つの巨大な崩れ谷があります。富士宮市側の大沢くずれは標高3776mの富士山最頂上部剣ケ峰を源頭部として富士宮市方面に一直線に下り落ちています。大沢くずれの幅は500m、深さ125m、延長2800mという巨大な谷で、一年間に10万立方mもの岩石、土砂が音を立てて崩れ落ちています。建設省では昭和44年から本格的な砂防工事を続けています。大沢くずれの原因は長い間、繰り返された富士山の噴火によって板状の溶岩流と火山灰層が交互に積み重なっており、溶岩の岩盤が雨、雪の凍結などで割れ崩れ落ちるのが主な原因と考えられています。

富士山お中道
 富士山の中腹、標高2600m付近をはちまき状に水平に回るコースは、古くから「お中道」と呼ばれています。お中道と富士宮登山道の交差する富士宮口六合目付近は森林限界線の上にあるため、樹木類は無く、火山荒原性のオンタデ、イタドリなどがありま
す。また、伊豆半島、駿河湾を望む下界の眺望は最高です。また、その下の新六合目小屋付近では高山植物のフジハタザオ、イワオウギなどの群落が見られます。「お中道」コースは大沢崩れ付近で通行ができません。









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