スコヴィル値の話 　　メニュー　 　TOPページ　 　日本情報　 　海外事情　 　辞典　 　粉体用語辞典　 　医学の話　 　科学の話　 　食品の話　 　知識の宝箱　 　メモ帳　 　本　 更新日： 　2018年10月28日 ◎スコヴィル値（Scoville scale）（2018年10月28日） 　スコヴィル値（Scoville scale）とは、唐辛子の辛さを計る単位です。トウガラシ属の植物の果実にはカプサイシンが含まれており、このカプサイシンが辛味受容体の神経末端を刺激するため、辛いと感じます。スコヴィル辛味単位（Scoville heat units：SHU）は、このカプサイシンの割合を示すものです。 　1912年、アメリカ合衆国のパーク・デービス製薬会社（Parke-Davis）で様々な唐辛子の辛さを測定する方法を研究していた薬剤師のウィルバー・スコヴィル（Wilbur Scoville）がスコヴィル味覚テスト（Scoville Organoleptic Test）を考案しました。 　当初はトウガラシのエキスの溶解物を複数（通常は5人）の被験者が辛味を感じなくなるまで砂糖水に溶かし、その倍率をスコヴィル値としていました。カプサイシンを含まないピーマンのスコヴィル値が0（砂糖水に溶かさなくても辛味を感じない）とされ、一方、ハバネロのようなもっとも辛い種類の唐辛子は値が30万、つまり、そのエキスのカプサイシンが舌で感じられなくなるようにするには、水で30万倍に希釈する必要があることを示しています。（ハバネロ1gの辛さを感じなくなるためには、砂糖水を300L飲む必要がある。） 　現在では高速液体クロマトグラフィーによってカプサイシンの量を測定するジレット法などが開発されています。しかし、スコヴィル値が長年使用され普及していたため、機械測定したカプサイシン量の数値をスコヴィル値に変換し直して表記する方法が一般化しています。なお、スコヴィル値は同じ種であっても系統や生育地の気候や土壌によって10倍か、それ以上の差があります。トウガラシでは、特に顕著だそうです。 　ちなみに「辛さ」でも、カプサイシン以外の物質によるものはスコヴィル値では表せません。また、食品のスコヴィル値は下記です。ちなみに1,000を超えると体調に変調をきたすようです。 スコヴィル値 食品名 メーカー 出典 40 カラムーチョ 湖池屋 1 1,200 カレー　10辛 カレーハウスCoCo壱番屋 1 1,400 すこびる辛麺 明星食品 　　 1,600 北極ラーメン（9炎） 蒙古タンメン中本 1 約2,500 タバスコ McIlhenny Company 　　 2,700 辛ラーメン 農心 　　 約10～30万 ハバネロ 唐辛子 　　 100万 ブート・ジョロキア 唐辛子 　　 146万 トリニダード・スコーピオン・ブッチ・テイラー 唐辛子 　　 220万 キャロライナ・リーパー 唐辛子 　　 248万 ドラゴンズ・ブレス・チリ 唐辛子 　　 318万 ペッパーX 唐辛子 　　 出典 　01：テレビ朝日　ソノサキ、2018年10月9日放送