多羅葉(たらよう)の話
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更新日:
 2021年7月25日







◎多羅葉(たらよう)(2021年8月24日)
 「多羅葉(たらよう)」は幹の高さが10~15m程に高くなる常緑高木です。雌雄異株で、4~5月頃、4mmほどの小さな淡い黄色の花が群れて咲きます。秋には8mmほどの小さな球形の赤い実がなります。葉は肉厚で、20cm程の長細い楕円型をしていて、葉の縁には小さなギザギザが付いています。
 肉厚の葉の裏面を尖ったもので傷つけると、その部分が短い時間で黒く変色して、黒く残ります。このため、葉の裏面に傷をつけることで字が書けます。昔は、葉の裏面に経文を書いたりして使われていたそうです。この葉に文字を書くことから、「葉書(はがき)」という言葉が生まれたそうです。
 インドで経文を書くのに使われた貝葉の原料であるヤシ科のタラジュ(多羅樹、Corypha utan)という木と同じように文字を書くことができるため、「タラヨウ(多羅葉)」と名付けられたそうです。戦国時代には、この性質を利用して情報のやり取りをしたことから、「ハガキノキ」という別名があります。
 現在は郵便局の木として定められており、東京中央郵便局の前などにも植樹されているそうです。本州の静岡から西の地域、九州、四国に分布しています。中華人民共和国にも自生しています。





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